In English

研究内容

一言でまとめると、「ショウジョウバエの視神経細胞を用いて、神経回路構築とシナプス形成・可塑性の分子メカニズムを研究」しています。

@神経回路は、外部の刺激の多寡によって、神経接続の強さを変えていきます。このことによって我々は、外部にうまく適応したり、学習したりしながら生きていくことができるのです。 このメカニズムを解明することを目的に、ショウジョウバエの視神経に長期の刺激を与えてみたところ、神経接続の数が減少することが分かりました。さらに、その時にWNTと呼ばれるタンパク質が必要であることもわかりました。 将来的にはWNTの分泌を調節することによって、神経接続の多少を制御し、学習や適応能力を制御したいと考えています。
このトピックに関連する論文はこちら。


A神経軸索は、どのように標的となる次の神経細胞を認識して接続するのでしょうか?我々は、未解明なこの課題に取り組んでいます。最近分かってきたことは、遠く離れた場所から分泌されたタンパク質の濃度勾配によって、 標的細胞が軸索を誘引・反発によって導いているという理論に疑念が報告されるようになっています。 時を同じくして我々も、長年軸索の誘導にかかわってきているとされた2種の受容体型タンパク質が軸索の誘導ではなく、 標的に到達した後の安定化にのみ寄与していることを明らかにしました。 非常に込み入った分子遺伝学を駆使して、神経回路の一部だけ特定の遺伝子を欠損させて、表現型を解析しました。 到達する軸索の深さと受容体タンパクの活性の強さが比例するという「数学的」な結論を導きました。

2番目のトピックに関連する論文はこちら。

詳しい内容については英語版ページをご覧いただくか、ホームの説明を読んでいただくようお願い申し上げます。